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ギックリ腰(魔女の一撃)
ドイツ語で「魔女の一撃(ヘクセンシュウス)」と呼ばれる怖い名前の病気があります。
実は『ぎっくり腰』は世間的な呼び名で医学用語ではないため、『これがぎっくり腰です!』というのは決まっていません。
医学的には『急性腰痛症』と言います。『ぎっくり腰=急性腰痛症』ということで話を進めていきます。
●どんな風に発症するのか
ほとんどの方が重い物を持った瞬間や、ほんの少しだけ前かがみになった瞬間に腰に鋭い痛みが走って、その後激しい痛みで動くのが困難になって発症します。なかには思い当たることがないのに「アレ?腰が変だな」と思ったらその後2,3時間のうちにどんどん痛みが強くなって動けなくなる方や、前の晩は何もなかったのに朝目覚めて起きようとしたら痛くて起きれなくなっていた方もいらっしゃいます。
●腰で何が起きているのか
実は何が起きているのかは不明です。レントゲンには映りませんし(レントゲンで何か分かったらもうぎっくり腰では済みません。例えば腰椎骨折とか。)、切って中を調べたりもできませんので解明は進んでいません。原因不明に急に起きた腰痛をひっくるめて『ぎっくり腰』としています。
ですが、施術者のあいだでこうじゃないかと推測されている説はあります。筋肉を構成している『筋線維』『筋膜』『腱』のいずれかの組織が傷ついて痛みを出しているのと、傷ついた組織を守るためにその周囲の筋肉が硬く収縮する(筋性防御といいます)ために血流が悪化して痛み(虚血性疼痛といいます。指先を輪ゴムなどで強く縛ると血が通わなくなって段々と痛くなるのと同じです。)を出しているのとの、2つの痛みが同時に出ていると考えられています。
●注意事項
痛みでまったく動けないときや下肢にしびれがあるとき、発症時に「バキッ」などの音がしたときなどは、必ず医療機関を受診する方が良いでしょう。
●予防方法
多くの『ぎっくり腰』は防ぐことができます。ほとんどの方は『ぎっくり腰』の前に腰痛や腰の張りを感じています。
ストレッチをこまめに行えば防ぐことができます。
また、重い物を持ち上げるときの姿勢も大切です。前かがみになって腰で持ち上げるもではなく、膝をしっかりまげ腰から上は真っすぐに起きた姿勢のままあしを使ってしゃがんで、脚のちからで持ち上げるようにしましょう。
●鍼治療
腰の傷ついた組織にはたらいて痛みを和らげると同時に、組織への血行を促進して早く修復できる環境をつくります。また、周囲の硬く収縮した筋肉にはたらいて柔らかさを取りもどし血行不良からくる痛みを和らげます。
組織の傷の程度が軽いときは施術後に軽い痛みがのこる程度で楽に動けるようになります。傷の程度が重いときには施術後でも痛みで動くのがつらいこともあります。鍼を打つことで傷がたちまちに治るわけではありませんので、傷の程度によってある程度の日にちがかかることもあります。
海道整骨院では手技療法、鍼治療、
電気治療などで治療を行っております。
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